CASES
「採用ダッシュボードですべきことは2つだけ」。超高難易度のエンジニアの年間30名ペースの採用を支えるデータ活用の裏側/HERP DataHub活用事例

チューリング株式会社
採用マネージャー 富田 政孝 様
取締役COO 田中大介 様
業種:
自動運転AI開発
従業員数:
30~49名
「We Overtake Tesla」をミッションに、End-to-End(以下、E2E)で動作する大規模なAIモデルと、エッジで動作する高速な生成AIで完全自動運転の実現を目指す
導入の目的
HERP HireのDBに接続できる分析ダッシュボードの構築
課題
分析ダッシュボード構築の属人化
各数値の詳細にクイックにアクセスできない
導入の決め手
HERP Hireとの互換性
効果
HERP HireのDBと分析ダッシュボードの接続
タイムリーかつクイックに数値詳細にアクセス可能
難易度の高い人材採用を行うには、より高度なデータ活用、複雑な分析ダッシュボードを用いなければ、と考える採用担当者は少なくありません。しかし、完全自動運転の実現を掲げ日本トップレベルのエンジニアの採用を目指すチューリング株式会社では「分析ダッシュボードの活用はもっとシンプルなもの」だと捉えられています。
そこで今回は、同社の『HERP DataHub(分析ダッシュボード機能)』を活用した、“シンプルかつデータドリブン”な採用活動の事例を紹介。同社では、実際にどのようにデータ基盤を活用し、いかにして難易度の高い人材採用を実現しているのでしょうか。
同社取締役COO 田中大介氏と採用マネージャーの富田政孝氏に話を伺いました。
──チューリング株式会社について教えてください。
当社は、あらゆる条件下において車が人間の代わりに運転操作を行う「完全自動運転」の実現を目指し、開発に取り組むスタートアップです。
「自動運転に必要なのは良い目ではなく良い頭である」というコンセプトを元に、多くのセンサーや高精度地図を用いるのではなく、カメラ画像からE2Eで直接運転指示を行う高度な自動運転AIを開発しています。
2030年までに、ハンドルのない完全自動運転車の実現を目指し、現在は全国各地から優秀なエンジニアを中心に採用を強化しているところです。
採用目標達成に不可欠な「2つの可視化すべきポイント」
──前人未到の「完全自動運転車の実現」となると、それだけ人材の採用難易度も高いかと思います。
富田:そうですね。我々の採用ターゲットは、AIエンジニア、Web系、ハードウェアに近いソフトウェアエンジニアや、回路設計などを担当するハードウェアエンジニアなど、フルスタックかつ技術力の高い人材です。
今年は30名を採る計画で、経路でいうと自社の採用イベント、社員紹介、ダイレクトリクルーティング、自社ホームページ、エージェントの順で採用しています。
──現在は、どのような採用体制を取られているのでしょうか?
富田:正社員は私を含めた2名で、その他に業務委託やアルバイトの方など常時10名ほどが稼働しています。スカウトを打ったりエージェントリレーションを強化したり、イベントなどの母集団形成、応募者コミュニケーション、採用広報としてオウンドメディア運営なども行っていますね。
田中:私は採用の担当役員というわけではないのですが、前職でSaaSプロダクトの事業部長をしていた経験から、今回のデータ活用の取り組みをサポートしてきました。
──田中さんの経験とは?
田中:過去率いていたマーケや営業の領域では「目標」を達成するために、やるべきことは大きく2つで、フェーズ管理とネクストステップの設定です。つまり対象に対して、今どういう状態で、次のフェーズに進めるためにいつ何をアクティブに対応すればいいのかを考えること。それは採用活動も同じで、極端に言えばこの2つさえ押さえていれば目標は達成できますから、私のこれまでの知見からアドバイスできることをしています。
これを一人で担うなら「来週この人にメールしてみよう」「アポを取って話をしなきゃ」など感覚的にやるべきことが分かるのですが、二人以上になると一気に難しくなり、共通言語となるデータの構築が欠かせなくなります。
今回も採用チームだけではなく、経営陣、面接に関わるメンバーや業務委託の方など、ステークホルダーがたくさんいる中で、採用においてこの2つのポイントを把握するための分析ダッシュボードが必要だと考えていました。

「数値が何%動いた」を見るだけでは意味がない
──その中でHERP DataHubを導入しようと決めたのはなぜですか?
富田:採用には多くのステークホルダーが関わる中で、認識を合わせるためのデータ基盤を構築することが、中長期な視点で大切だと考えていました。
また「これまでや今の自分たちの実力だと年間で採用できるのは◯◯名だ」といった根拠を、経営陣などに実績やデータをもとに示したかったというのも理由の一つです。
以前はスプレッドシートで採用データをウォッチしていました。業務委託のメンバーが、HERP Hireから吐き出したCSVをもとに数値が更新されるシートを作ってくれていたのです。
そのシート自体は更新頻度も高く、いいものではあったのですが、作成者しかメンテナンスができないし、HERP Hireの仕様を全て理解した上で作られたわけではありません。そこで、属人化を解消しながらHERP Hireの仕様を捉えた正しいデータベースを作りたいと考えHERP DataHubを導入しました。

田中:データダッシュボードは、可視化するだけ、作るだけではなく、次のアクションに繋がらないと意味がありません。もちろん大局を掴む意味はありますが、我々は大量採用ではなく30人の優秀な人材の採用を目指しているわけですから、数値が何%動いたといったデータを見るのではなく、「ここの数値は誰のことを指しているのか」を把握する必要がありました。
ダッシュボードの数値をドリルダウンして、個別の候補者にアクセスできる状態を作りたかったのです。HERP DataHubのダッシュボードは、HERP HireのDBに繋がっているので、表示されている数値が誰のことを指すのかがバイネームで分かります。
数字の大局を捉え、チャンスを逃さずに対応策を打つ活用法
──実際に、データダッシュボードをどのように活用しているのでしょうか。
富田:基本的には、週次の採用定例でダッシュボードのキャプチャをシェアして、チームで進捗を確認しています。
ファーストビューでは、採用を強化している社内の4チームの目標に対する進捗の全体感が掴めます。

チーム別の目標進捗。エントリー~選考~内定承諾までの目標と実績、進捗率が確認できる。
※上記画像はイメージで、実際の数値とは異なります(以下同)富田:内定承諾に進んだ数や応募経路の割合、エントリー、カジュアル面談から面接、体験入社の数など、主要指標の月別推移もグラフで確認できます。
当社が特に重視しているのが体験入社の実施数で、どの時期にどの状況になっているかはしっかり把握できるようにしていますね。
経路別の内定承諾数主要指標の月別推移選考の経路内訳富田:さらに候補者ごとに選考管理ができるHERP Hireの「コンタクト機能」と連携して、チームごとの選考中人数や、面談や選考の実施数も見ています。日々の行動量を正確に計測することで、今のチーム体制で現実的にどれくらい活動できるのかを把握する形です。
選考ステップ別のチームごとの選考中人数月別の選考実施数富田:また採用チーム内では、ステップごとの歩留まりを見ていて、「ここの歩留まりがこうだから、次は何をする」という施策を打てるようにもしています。
チーム別の歩留まり田中:まずは日々数字の大局を見ることで、チャンスを逃さずに対応策を打つことができるイメージですね。ダッシュボードの数字をクリックするとHERP Hire上の個別詳細が見られるようになっているので、ただの「データ上の数字」ではなく「この数字は〇〇さん」と皆が分かる状態を、今後はもっと作っていきたいと考えています。
──まさに先ほど仰っていたような、大局で全体感を捉えながら、個別のフェーズとネクストアクションの管理を行うといった使い方ですね。
全員がデータにクイックにアクセス出来る仕組みづくり
──ダッシュボード構築で、工夫された点も教えてください。
富田:誰が見ても採用の進捗が一目でわかるように、「見やすさ」にはこだわりました。例えば当社の場合エンジニアでも複数のチームが存在するので、チーム別に進捗が分かるように可視化し、さらにチームごとに色を分けて見やすくしています。
逆に、募集ポジション別の数値は今の当社にとってはそこまでクリティカルではないので、いつでも見られるように可視化しているものの、配置はダッシュボードの下の方にしています。
また、ダッシュボードは全てHERP HireのDBに繋がっているので、HERP Hireのオペレーションをいかにデータベースで可視化できるようにするのかは工夫しました。今はほとんど構築し終えたので、可視化はかなり楽になっています。
──採用チーム以外も、HERP DataHubは活用されているのでしょうか?
田中:今は経営陣、メンバー含め全員が採用チームから毎日共有されるHERP DataHubのキャプチャを元に採用状況をいつでも把握できる状態にしています。最初は私が全社のSlackに「今日の数値はこちらです」といったふうに毎日書き込んでいて、その後採用チームによって習慣化されました。
採用チームと経営陣が毎日数値にアクセスするようになって、メンバーも採用状況を把握しやすくなったことで、採用関連の話題が挙がる頻度も増えましたし、間違いなく採用活動のベースアップになったと感じています。
富田:僕らは厳選された人材を確実に決めに行くという採用スタイルなので、パイプラインとなる人材の情報とそのためのネクストアクションをダッシュボードで一目で分かるように社内に共有することができています。
──全体の採用に対する意識が変わったのですね。
田中:もともとみんな採用に関心はあったものの、情報を詳しく知らされていなかったり、質問しても「ちょっと調べますね」とタイムラグが発生したりしていました。今ではそのラグがなくなり、毎日習慣的に数値をプッシュされるようになったことで、より一層採用に対する意識が醸成された、というのが正しいですね。
経営陣からしても、「綺麗にいい感じに見えるデータ」をもらうよりも、ほしいデータにクイックにアクセスできる状態である方が大事です。報告を貰うよりも、見に行きたい時に見に行ける場所に置いてある、メンテナンスされていることが重要なので、HERP DataHubでその理想に近づけたように感じています。
──もともと高かった採用に対する意識をより一層強めたと。実際に、何か成果につながったことはありましたか?
富田:数字を見ながら週次の定例ができるようになったので、施策に対する判断もしやすくなりましたし、勝ちパターンを見つけている最中でPDCAサイクルを回しやすくなってきているとも感じます。
目立った成果はまだこれから、とは思いますが、内定承諾実績には良い変化が出てきたように感じています。単月2件程度だった内定承諾数が、直近では2カ月で10件、2.5倍程度に伸びているんです。
施策自体よりも、いかに「数字を皆で見ていくか」が重要
──採用のデータに皆がクイックにアクセスできる状態をつくり、実際に内定承諾実績も増えているのは、いい傾向ですね。
田中:そうですね。数字って、ダイエットしかり貯金しかり、進捗を見続けていたら自然と目標に近づいていくものなので、それをいかに皆で見ていくかが重要です。個々の施策自体は、そうやって数字を見続けていれば誰かしらが思いつくものですから。
だからこそ全員で数字を見る頻度を上げて、「この人の選考は結局どうなったのか」「あの人は今こういうフェーズだ」と、面接を担当していないメンバーでも言えるくらいの状態をつくることが理想的です。そのために、加工しないと見られない数字ではなく、HERP DataHubで簡単にアクセスできるようになったことは大きかったですね。
──最後に、今後のHERP DataHubを活用した採用の展望を教えてください。
富田:採用チームとしては引き続き、会社のコアとなる「優秀なエンジニアを採用する」を実直に進めていくのみです。HERP DataHubでは、自分たちで見たいものを見られるようになったものの、まだ扱いが難しく改修に手間をかけているので、引き続きHERPの方々にも協力いただきながら、より活用しやすい形を目指して採用を加速させられたらと思います。
田中:理想としては私が以前使っていたセールスのダッシュボードのような形に、HERP DataHubのUI/UXも構築できるといいと考えています。またこのダッシュボードで、精度の高いヨミからのネクストアクションに繋げられるように、今後もHERP DataHubに期待していきたいですね。
会社としては、富田と同じく当社のミッションに挑戦したいと思える素晴らしいエンジニアを1人でも多く採用したい。日本のトップエンジニアたちと力を合わせて、人類のグランドチャレンジを続けていきたいと考えています。
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