CASES

面接を“見える化”し、ファクトで判断する。ナレッジワークの『ハープAIリクルーター』活用事例

 株式会社ナレッジワーク_Resource Management Unit / Talent Management Group 福松 秀都 様

株式会社ナレッジワーク

Resource Management Unit / Talent Management Group 福松 秀都 様

業種:

ITサービス

従業員数:

100~299名

「LIFE WITH ENABLEMENT できる喜びが巡る日々を届ける」をミッションに掲げ、AIによる営業変革を実現する「セールスAXソリューション」を展開

導入の目的

入社後の活躍や組織成長につながる採用判断の質を高めるための基盤づくり

  • 課題

    • 面接内容や判断プロセスのブラックボックス化

  • 導入の決め手

    候補者情報を安全に扱える、HERP Hire内完結の設計
    面接録画・議事録・要約までを一気通貫で扱える、シンプルな運用フロー

  • 効果

    評価・申し送りの工数削減
    面接内容の可視化による、採用チーム内の議論の質の向上
    候補者理解が深まり、アトラクト設計や面接体験の質が向上

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採用に関わる人数が増えるほど、面談や面接の内容を細部まで把握することは難しくなるもの。ATS上に評価は残っても、その場で交わされたやり取りを正しく整理することは難しく、判断に必要な情報がブラックボックス化してしまうことも少なくありません。

組織ポリシーの一つに「Build Your Company(会社は皆で作る作品である)」を掲げ、“全員採用”の体制をとるナレッジワークでも、評価や申し送りにかかる工数の増大や、面接内容の見えにくさといった課題がありました。

そこで同社が導入したのが『HERP AI Recruiter』(以下、ハープAIリクルーター)。面談・面接の内容をAIが正しく整理し、ファクトをもとに議論できる状態を整えることで、業務負担を軽減するだけでなく、候補者理解を深め、採用判断そのものの質を高める活用を進めています。

本記事では、ナレッジワークがどのような思想で『ハープAIリクルーター』を導入し、“全員採用”をどうアップデートしてきたのか。その変化について、HRを担う福松秀都氏に話を伺いました。
(※「AIリクルーター」は株式会社HERPの登録商標です。)

── 株式会社ナレッジワークについて教えてください。

福松:ナレッジワークは、「LIFE WITH ENABLEMENT できる喜びが巡る日々を届ける」というミッションを掲げ、すべての働く人たちに成果創出や能力向上の喜びを届けることを目指しています。

その実現に向け、セールスAIプロダクトシリーズ「ナレッジワーク」と、セールスAXコンサルティングシリーズ「ナレッジワーク X」の両輪で、AIによる営業変革を実現する「セールスAXソリューション」を展開。現在は特に「ナレッジワーク X」事業を拡大していくフェーズにあり、その広がりに合わせて、採用の在り方もアップデートしているところです。

 「全員採用」を前提に、採用をスケールさせる

── 事業を本格的に拡大していくフェーズに入り、採用ではどのような体制をとられているのでしょうか。

福松:採用については、これまで特定のポジションをピンポイントで採用していたフェーズから、セールスやAXコンサルタントを中心に、より多様な人材を迎えていく段階に入っています。

HRの採用活動体制としては、新卒採用が2名、中途採用はマネージャーを含めた5名体制です。中途採用については、セールスやエンジニアといった職種ごとに担当を分け、それぞれの領域に深く向き合う形を取っています。

ただ、私たちは採用を人事だけの仕事だとは考えていません。ナレッジワークが大切にしているのは、「Build Your Company(会社は皆で作る作品である)」という考え方です。採用もその延長線上にあり、「人事が行うもの」ではなく、「全員が当然担うもの」だと位置づけています。

──会社を作る一員として、現場が自然と採用にも関わる体制なのですね。

福松:はい。リファラル経由での入社も多いですし、現在も社員の約半数が現場リクルーターとして面接や面談などの採用活動に関わっています。そのため採用は現場との連携がなければ成り立ちませんし、採用の質も現場の関わり方に大きく左右されます。

だからこそ、採用チームはオペレーションを回すだけの存在ではありません。現場と対話しながら、「どんな人を、どんな文脈で迎えるのか」という採用の設計そのものに関わる役割を担っています。

── 「全員採用」を前提にする中で、リクルーターにはどんな役割を期待していますか。

福松:リクルーターは、候補者に対しては「パートナー」、社内に対しては「ファシリテーター」。その両方を担う存在だと定義しています。

候補者に対しては、その人のキャリアにとって本当に良い選択かどうかを、一緒に考える立場でありたい。場合によっては、「今回は入社しない方がいい」と率直に伝えることもあります。

一方で、社内に対しては採用活動を前に進めるためのファシリテーターです。現場のマネージャーを動かすこともあれば、採用する・しないの判断について意見を伝えることもある。そうした役割を担うことこそが、リクルーターの本質だと捉えています。

試行錯誤の末にたどり着いた、採用にフィットするAI

──『ハープAIリクルーター』導入以前、採用業務ではどのような課題を感じていましたか。

福松:採用に関わる人数が増え、面談や面接の回数も増えてくると、「誰が、どんな意図で、どんな話をしたのか」を把握し続けるのが難しくなってきます。

評価としてテキストは残っていても、それだけでは文脈や温度感までは分からない。結局、面接官を一人ひとり捕まえて話を聞きに行く、ということを繰り返していました。

細かなニュアンスや候補者の反応が採用の判断に大きく影響するケースも多いだけに、「その場で何が起きていたのか」が見えない状態そのものが、判断の難しさにつながっていたと思います。

── 工数や運用面での負荷も大きかったのではないでしょうか。

福松:そうですね。評価の記入一つを取っても、きちんと書こうとすると1件あたり15分はかかります。一方で、現場リクルーターは通常業務もある中で、評価や申し送りがどうしても後回しになってしまう状況も理解できます。

リマインドを重ねて、ようやく返ってきた評価コメントが一文だけ、ということも正直ありましたし、それでは次の判断材料としては十分とは言えません。

工数はかかるのに、情報の質や再現性が安定しない。採用の規模が広がる中で、この状態を続けるのは難しいと感じていました。

──そうした課題を、AI活用によって解決しようとされたのですね。

福松:はい。ただ、AIリクルーターを導入するまでの道のりは、試行錯誤の連続でした。

例えばZoomの録画や文字起こし機能を使い、生成AIで要約した内容をHERP Hireに貼り付ける運用です。複数のツールを行き来する手間が大きく、保存忘れなどのミスも起きやすかったため、仕組みとしては成立していても、現場にとって「無理なく続けられる形」ではなかったですね。

── そうした試行錯誤を経て、『ハープAIリクルーター』を選んだ決め手は何だったのでしょうか。

福松:一番大きかったのは、採用という文脈に最初からフィットしていることです。HERP Hire上で完結し、候補者情報を外に出さずに扱える。その設計なら、現場にも安心して使ってもらえると感じました。

もう一つは、AIが判断を代替するのではなく、判断の材料を整える役割に徹している点です。面接や面談の内容を整理し、見える形にしてくれるからこそ、人は「どう判断するか」「候補者とどんなコミュニケーションを取るか」といった本質的な議論に集中できる。そのスタンスが、私たちの採用の考え方と重なっていました。

面接の中身を“記録”として残すのではなく、“判断に使える情報”として共有できる。その前提が整ったことで、ようやく次のフェーズに進めると感じました。

効率化だけではない、候補者と向き合うための武器に

── 実際に『ハープAIリクルーター』を導入してからは、どのような効果を感じられていますか。

福松:主に面接議事録・サマリ機能を活用することで、業務効率化と採用の質の改善に大きくつながっています。

まず効率化の効果でいくと、評価記入の時間が大幅に削減できました。面談・面接の中身が録画や議事録で『ハープAIリクルーター』に残ることを前提に、評価や申し送りは「ナレッジワークにマッチするかどうか」「次に何を見極めたいか」といった判断に必要なポイントだけに絞る運用に見直しています。

その結果、評価や申し送りにかかる時間は、以前の1件あたり10〜15分から、5分程度まで短縮されました。毎月150件ほどの面談・面接を行なっているので、合計すると20時間程度の削減につながっています。

100人を超える弊社の現場リクルーターの忙しさによって内容にばらつきが出ることがなくなり、誰が見ても同じ前提で話ができるようになりました。

ただ、それ以上に大きいのは、面接の中身、つまり一次情報に常にアクセスできることで、候補者一人一人の解像度が上がりコミュニケーションの質が向上したことです。

──面接内容がAIによって正しく可視化されることで、質の高いコミュニケーションの前提となる情報が整理されたイメージですね。

福松:ええ。弊社では、候補者の転職活動の軸と競合との比較表を作って、アトラクトのシナリオ設計をしているのですが、以前は事前情報が曖昧で本質的な改善や次回のアクション検討などがしにくかったんです。

それが、今は面接の中身が見えるので一人一人の候補者の解像度が高まり、細かな文脈を踏まえた面談や面接のデザイン設計が格段としやすくなりました

感覚的な判断が減り、「この発言はどの軸に関わるのか」「この反応をどう解釈するか」と、ファクトを前提に話せるようになったのです。直近では特にシニア人材の採用が中心だったので、細かな文脈の把握はアトラクトの設計に重要でした。

面接の内容を“記録として残す”のではなく、“次の打ち手を考えるための材料として使う”ツールとして活用するイメージですね。

── 面接の中身が可視化されたことで、一人一人の候補者により一層向き合えるようになったのですね。

福松:そうですね。候補者がどんな軸で転職を考えているのか、どこに不安を感じているのかを、やり取りの中から具体的に把握できるようになりました。その情報をもとに、「次はこの点を丁寧に説明しよう」「ここは誤解を解いておこう」と、次の面談を設計できます。

そうやって面接の中身を振り返り、次にどう活かすかを考える。『ハープAIリクルーター』は、その一連のプロセスを回すための土台になっています。

数字だけでは見えない課題が浮き彫りに

── ほかに採用プロセスの改善につながったエピソードはありますか。

福松:ありますね。例えば、あるポジションで選考が思うように進まない時期がありました。数字だけを見ると、「要件が厳しいのか」「市場の問題なのか」と考えがちですが、まずは『ハープAIリクルーター』に残っている面接の中身を見てみることにしたんです。

すると、面接で候補者に対してポジションの背景や期待役割が十分に伝わっていないことが分かりました。深掘りしてみると、面接官自身が、その魅力をまだ言語化しきれていなかったことがボトルネックだったのです。

── 面接の中身まで見なければ、なかなか気付けない視点です。

福松:はい。数字や評価コメントだけでは、そこまでは見えませんでした。議事録や録画を通して、「どの説明で反応が薄かったのか」「どこで候補者が迷っているのか」といった“ズレ”を具体的なファクトとして把握できたことで、初めて改善の打ち手が見えてきたんです。

その後は面接担当者と一緒に、この事業やポジションは何を担い、どんな魅力があるのか。その上でどんな人を採用したいのかといった、具体的なペルソナまでを改めて言語化しました。それをもとに、面接で伝えるポイントやアトラクトの設計も見直しています。

── 個別の改善にとどまらず、採用全体にも影響が広がっていきそうですね。

福松:まさにそうで、『ハープAIリクルーター』を使ってファクトを溜めていくことで、PDCAが回りやすくなりました。一度の面接で終わらせるのではなく、「なぜうまくいったのか」「なぜ詰まったのか」を振り返り、次の面接や設計に活かす。その積み重ねが、ナレッジとしてチームに残っていきます。

結果として、一つ一つの選考だけでなく、採用活動全体の質が底上げされていく感覚があります。数字の変化だけでは捉えきれなかったボトルネックが具体的に見えるようになり、面接の設計、アトラクトの伝え方、面接官同士の認識合わせまで含めて、採用が“学習するプロセス”になってきていると感じています。

AIと人が協働する、ナレッジワークらしい採用へ

── 今後、『ハープAIリクルーター』に期待していることを教えてください。

福松:業務を効率化するだけではなく、採用に関わる一人一人が「候補者のパートナー」であり続けるために、必要な情報や視点をAIが支えてくれる状態を目指したいですね。

冒頭でお話したとおり、弊社のリクルーターは「候補者のパートナー」であることを目指しています。全員がそれを再現性高く実践できるようなイネーブルメントを担うために、ハープAIリクルーターを活用していきたいです。

面接官育成を属人的に進めるのは難しいのも事実です。良い面接の例や、うまくいっているコミュニケーションを可視化し、横展開していく。その土台として、AIリクルーターには大きな可能性を感じています。

── HERPとしても、面接や選考のデータを資産として構造化し、過去の候補者や選考内容を横断的に活用していく構想があるので、ぜひご期待ください! そうした点も踏まえて、今後の採用活動をどのように進めていきたいと考えていますか。

福松:最終的には、「採用の成果」だけでなく、「候補者の体験」や「社員の関わり方」も含めて、より良い状態をつくっていきたいと考えています。

社員が採用に関わることは、会社や事業への理解を深め、エンゲージメントを高めるきっかけにもなります。だからこそ、今後より多くの社員が採用に関わる上で、人がより良い判断をするための材料を整えてくれる存在として、AIには大きな期待をしています。

業務削減のためだけではなく、AIと人が協働することで、判断の質も、コミュニケーションの質も高めていく。その先に、ナレッジワークらしい採用の姿があると思っています。

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