すごい会社のすごい本業大解剖!No.10 鹿島アントラーズ

業界で注目を浴びるスタートアップの会社自体ではなく、今一番求めているポジション(急募求人)にフォーカスを当てて掘り下げていく本企画。
第10回は株式会社鹿島アントラーズ・エフ・シーのMD / 経営戦略職について、代表取締役社長の小泉 文明さんにインタビューを実施しました。
本記事の登場人物
株式会社鹿島アントラーズ・エフ・シー代表取締役社長 小泉 文明
株式会社HERP 代表取締役CEO 庄田 一郎
株式会社鹿島アントラーズ・エフ・シーについて
1991年に創業、1992年よりプロサッカーチーム「鹿島アントラーズ」活動開始。
「すべては勝利のために」というミッションのもと、競技面では国内外で出場する全大会において常に優勝を目標に掲げ、国内外で20冠のタイトルを獲得している。ビジネス面では経営パートナーである株式会社メルカリと周辺地域と三位一体となり、ファンと地域に新たな価値を提供することに挑戦。「伝統と革新」を掛け合わせ、持続的な事業成長を目指す。
本記事で取り上げる鹿島アントラーズ・エフ・シー様の急募求人
地域全体で豊かになるために。メルカリとアントラーズが経営パートナーになった理由
日によってだいぶ違うんですが、アントラーズでは代表をしているので、アントラーズの方が主ではありますね。両社ともslack使っていたりオンラインで仕事が出来るので、そこまで時間やロケーションに縛られてはいないです。
主がアントラーズなんですね。企業がスポーツチームを経営する目的はPRの要素が強いと思っていましたが、それだけ力を入れているということはそれだけではないということでしょうか。
1つ目はおっしゃる通りで、サービスの認知獲得です。メルカリは若い女性がメインユーザーですが、3-40代の男性にも知っていただきたいと考えていました。2つ目は、企業としての信頼や、ブランド価値の向上です。スポーツチームを新たに持った企業はここ数年いくつかありますが、どの企業もブランド価値が明らかに上がっていると思います。スマホでの決済サービスであるメルペイをスタートする上で、金融事業への参入だったので企業としての信頼は改めて高めておきたいと考えました。
インターネットは今までその中でのみで完結していましたが、例えばスマートシティ化もそうですし、どんどんリアルと連携していくと考えています。地域に根ざしたスポーツチームを持つことは、その際の基盤として有効だと思ったんです。
スマホのアプリだけで完結する世界もなくなりはしないと思いますが、技術の向上により、リアル×インターネットという領域がどんどん盛り上がっていく。そんな世の中を見据えると、行政や市民と近い場所にいて、リアルな場でテスト的に実証できる環境はすごく価値が高いと思っています。
一つは、その規模です。他の地域でもこういった動きは活発になってきていますが、大企業主導だったり、政令指定都市主導だと、どうしても人口規模は数百万になってしまう。一方で鹿嶋市の人口は6万人、ホームタウン5市をすべて足しても30万人弱です。街の規模が小さいのでテストして改善していくサイクルが回しやすいと思っています。数百万の規模で実験するために、まずは我々のところで小さく実験をはじめませんか?というポジションです。
スマートスタジアム構想として、すでに5Gの実験や、顔認証の実験を他企業と連携して始めています。今後は例えばライドシェアなども、普通の日に実験するだけじゃなくて、大きな試合がある日にも試せますし、街全体が、いろんなケースを試せる実験場になっていくと思っています。
新しいテクノロジーを最初に試す場として、鹿島を盛り上げて行きたい と思っています。
サッカーの試合で週末を彩るのも大事ですが、実はホームゲームに限ると年間2-30試合しかないのが現実です。残りの330日以上、私たちには何ができるのか?といつも考えています。
我々が持つアセットも最大に活かして、外部の人たちも巻き込んで、 地域の人たちが住みやすいと思える、便利だと思える環境を実現することで、地域全体で豊かになっていきたい と思っています。地域に根ざすのが、Jリーグの基本理念でもありますからね。
“すべては勝利のために”自分たちで稼ぐことで、勝ち続けられるチームをつくる
元々鹿島は人口もお金も少なく、他のクラブと比べると規模が圧倒的に劣っているところからスタートしました。
ではなぜここまで強いチームになったのか。 それは、ビハインドからなんとか工夫するベンチャースピリットのおかげ だと思っています。チーム強化もビジネスサイドも失敗を恐れず、ゼロから考えベストな選択を繰り返してきた歴史です。
2018年にアジアチャンピオンにもなっていますが、普通は大都市のチームがなるポジションです。アントラーズは地域における象徴ですし、世の中的に見てもすごくユニークな存在だと思います。
具体的に目指している数字はあるのでしょうか?
メルカリも創業8年で700億を超えていますし、フットボールチームでも、バルセロナ等は1,000億くらいの規模なので、実現不可能な高さではないと思っています。
そして誰かがどうにかしてくれるのを待っていても、Jリーグの放映権が突然何倍にも高くなるということもない。待っているのではなく、自分たちでビジネスを回そうといつも話しています。
今回のMD(マーチャンダイザー)と経営戦略職の求人は、それをさらに加速させるために募集を始めました。
可能性をどう再発見してビジネスをしていくか。MD・経営戦略のメンバーとは、そんなトライをしていきたい と思っています。例えば、アントラーズはありがたいことにたくさんのファンの方に応援して頂いていますが、その応援の気持ちに応えきれていない部分もたくさんあります。ECや商品化で、ファンの皆様には価値をお届けし、チームにはファンの皆様の応援の気持ちを届ける方法もまだまだあるのではと思っています。事業としてやるべきことがたくさんあるのが現状なので、MDとして入社される方と一緒に、たくさん仕掛けていきたいと考えています。
海外のクラブは、そのクラブのエンブレムがかっこよくて、普段着にも使われていたりしますよね。アントラーズもそんなクラブにしていきたいんです。
MDのMTGに私も毎週参加して、議論を重ねています。スピード感早く実行できる環境だと思うので、ぜひ応募いただけたら嬉しいです。
たくさんの協力者がいて、資本もある中で、自由度高くビジネスができる面白さ はあると思います。恵まれた環境の中で、ベンチャーを立ち上げるようなイメージです。
そんなに人が多い会社ではないので、事業計画を作ることから実際に動かすところ、さらにSNSなどのマーケティング戦略まで描くことになったり、ビジネス全体を見ることができるのも面白いポイントかなと思います。
大事なのは、実行することです。きれいな絵が描けるだけでは意味がなく、実行を伴うところまで責任を持って一緒に取り組んでくださる方に応募いただけたらと思っています。
地域と一体となってチームを強くしていく。それを支える柔軟な組織
最近もコロナ対応について、リアルタイムで更新される保健所との議事録をGoogle docsで見ながら、Google Meetで話し、プレスリリースを同時編集で書いたりしていて、すっかりメルカリ社内と変わらない環境です。
メルカリが経営に入る前からスタジアム敷地内にクリニックを持つことや携帯キャリアとの連携など、フットボール以外の新規ビジネスはすでに始めていました。 新しいことをやって付加価値を高めていかないといけないという危機意識 があるんですよね。
これからのアントラーズの躍進を楽しみにしています!
そんな予想は全くといっていいほど一致しておらず、鹿島という町自体のバリューアップも見据えた、インターネットとリアルが融合する実験都市の大きな構想があることを知り、それこそ日本を代表するインターネット企業であるメルカリが、そして小泉さんが描く絵なんだなと個人的にもとても勉強になりました。
そしてその大きなチャレンジが メルカリ出身メンバーだけでなくアントラーズの方々にとっても同様に心の入ったチャレンジである ことが伺えて、こうやって伝統的な産業も変わっていくんだなと実感しました。
歴史と伝統とプライドを持った、 日本を代表するスポーツクラブが日本独自、アントラーズ独自の方法で成長していくそのプロセスを作ること は間違いなくやりがいのある仕事だとおもいます。
本記事で取り上げた鹿島アントラーズ・エフ・シー様の急募求人
すごい会社のすごい本業大解剖!シリーズ
No.110X(COO)
No.2Gracia(UI/UXリードデザイナー)
No.3BASE(カスタマーサクセス戦略企画 ※責任者候補)
No.4ポジウィル(COO)
No.5MOSH(COO)
No.6Eventhub(プロダクトマネージャー)
No.7Luup(サービス責任者兼オペレーションマネージャー)
No.8TENTIAL(採用広報)
No.9みんなのマーケット(エンジニアリングマネージャー)